アンチヒーロー第1話を見たので、感想を書いていきます。
はっきり言ってしまうと、1話の段階でこのドラマの批評をするのは非常に難しいです。
というのも、本作はいわゆる法廷ものなのですが、1話では最初の事件が解決していません。
事件1つ解決してくれれば、「なるほどこういうドラマか」というのがわかるのですが、解決してないのでドラマのコンセプトがどうにもわからないのです。
2話まで見てから書くのが賢明なように思われますが、それでも書きたくなってしまったのだからしょうがないw
以下、ネタバレがあります。未視聴の方はご注意ください。
明墨は勝つためには手段を選ばないが・・・
本作において特筆すべきキャラクターと言えば、やはり主人公の弁護士・明墨正樹です。演じているのは長谷川博己さん。シンゴジラや麒麟が来る、まんぷくなどで知られる俳優です。
さてこの明墨、殺人犯でも無罪にしてみせると豪語し、勝つためには手段を選ばない人物として描かれています。裁判を有利に運ぶために、検察側の証人の聴覚障害を暴露し貶めるということをやってのけます。
一方で、その証人に対し、「聴覚障害を理由に解雇された会社を訴えれば、賠償金1000万以上取れる。弁護は無料で引き受ける」などと言ったりします。一応のフォローはしており、良心が多少なりともあるようです。
「殺人犯を無罪に」本当に可能か?
明墨が殺人犯でも無罪にしてみせると言うわけですが、本当にそんなことが可能なのでしょうか?ここでいうのは、ドラマのコンセプトとしてそんなことができるのか?ということです。
TBSの日曜劇場と言えば、日曜の午後9時です。不特定多数の人が見ます。スポンサーもたくさんついています。そんな時間帯に「殺人犯を無罪にする」というアクの強いドラマを放送することができるのでしょうか?
ネットフリックスならやれそうな気がしますが、TBSの日曜劇場では恐らく無理だと思います。もう少し無難なところに着地するよう模索するでしょう。
テーマは冤罪か
このドラマのテーマは何だろうかと考えてみたのですが、多分「冤罪」ではないかと思うのです。つまり「冤罪で殺人犯にされそうな人を明墨が無罪にする」ドラマではないかと。
明墨は「冤罪で10年以上獄中にいる人」のことを仄めかしていました。あの時の明墨はものの例えで言っているというより、特定の誰かを頭に浮かべながら話している印象を受けました。そして1話の終盤で獄中にいるある男(緒方直人さんが演じていました)がちらりと映ったのです。また紗耶は明墨の娘ではないことも臭わされています。
獄中の男は冤罪で囚われの身(恐らく確定死刑囚)となっており、紗耶はこの男の娘ではないかと考えます。それで明墨は紗耶を預かって世話をしているのではないでしょうか。この獄中の男の冤罪を晴らすことが明墨の目的だと私は見ています。さらにいえば、男を刑務所に入れたのは検事正の伊達原で、明墨とは因縁があるのではないでしょうか。
緋山は白
本作のテーマが冤罪だとすると、緋山は白ではないかなと思います。1話の最期で凶器のハンマーが出てきましたけれども、あんなものがあるのなら最初に出してこないとおかしいですよね。凶器の重要性については明墨たちの会話にも出ていましたし。あのハンマーにはそれほど証拠能力はなくて、そこを突いて明墨が逆転勝訴するのではないかと思います。
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