どうする家康41話感想

どうする家康41話の感想を書いていきます。

ネタバレを含みますので、ご注意ください。

淀殿の書状

淀殿は三成に金二万両を与えるなど家康打倒に援助する一方、家康には「三成が怖いから何とかしてくれ」という内容の書状を送ります。これは一見すると矛盾する行為ですよね。

淀殿の本心としては、三成が勝って家康を排除してもらいたい。淀殿は、賤ケ岳の戦いで家康が助けに来てくれなかったことを未だに恨んでいます。三成が家康を倒したとあれば、彼女自身の恨みも晴らすことになるのです。

しかしながら、百戦錬磨の家康に三成が勝てるとは限りません。三成が負けた時のことも考えておかねばならない。そこで家康に送ったあの書状です。家康に(形式的に過ぎないけれども)助けを求めたことによって、もし家康が勝ったとしても、淀殿と秀頼の安全が保障される目処がついたわけです。まあ要はどっちに転んでも淀殿と秀頼が助かるように「保険をかけた」んですね。

ところで、「三成が怖いから何とかしてくれ」というのは、家康に三成成敗の口実を与えたということにもなります。家康からすれば「三成が大坂城を占拠し、淀殿と秀頼を人質に取っているから、速やかに救出せよ」というわけです。淀殿がここまで考えて書状を送ったのか、三成はこの書状にどの程度絡んでいるのか、それはよくわかりませんが、ともかく家康は三成を討つ大義名分を得たのです。

書状を読んで家康が笑ったのは、淀殿が保険をかけてきたことを看破したからでしょう。淀殿の性格やこれまでのいきさつを考えれば、淀殿が家康に助けを求めてくるはずがない、とんだ猿芝居ということです。

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