光る君へ第48話(最終話)を見たので感想を書いていきます。
本稿はネタバレがありますので、視聴後にご覧ください。
嵐が来るわ
最終話のラストシーンをご覧になってどのような感想を持たれたでしょうか?
私は「不穏だな」と思いました。恐らくは多くの視聴者が似たようなことを思ったのではないでしょうか。
まずはラストシーンを振り返ってみましょう。
道長の没後、まひろは乙丸を従えて旅に出ます。道中、武士の一団と出くわし、その中には双寿丸の姿が。双寿丸に話を聞くと、「東国で戦が始まった。俺たちは朝廷の討伐軍に加わる」と言います。双寿丸を見送ったまひろは「道長様、嵐が来るわ」と呟き、物語は終わるのです。
双寿丸の言う「東国の戦」とは「平忠常の乱」(1028年)です。道長が死去した翌年に起こりました。
平和な時代の終わり
最終話で描かれたまひろと道長の最後の日々の中で、道長が「世の中は何も変わっていない、俺は一体何をやってきたのか」と嘆く一幕がありました。そこでまひろは「戦のない、泰平の世を守られました。見事なご治世でありました。それに源氏の物語は、あなた様なしでは生まれませんでした」と答えました。
ラストシーンの出征していく双寿丸は、戦のない泰平の世が終わりつつあることを象徴しています。そしてそれは、貴族の時代の終わり、武士の時代の始まりが近づいていることを示しています。まひろはこうした時代の流れを敏感に感じ取り、「嵐が来るわ」と呟いたのです。
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