どうする家康の29話を見たので感想を書いていきます。
ネタバレを含みますので、視聴済みの方のみご覧ください。
伊賀越え
今回のメインは伊賀越え。堺から岡崎城までの250㎞までを家康一行が駆け抜けます。最初にMAPを出して250㎞と表示するのはわかりやすくていいと思いました。
甲賀衆はいい人
家康一行は、途中甲賀衆の城を抜けていくのですが、この甲賀衆が罠か否かで家康たちは頭を悩ませます。一行は罠と判断するのですが、実はいい人。本気で家康たちを助けようとしていました。
この甲賀衆の件と言い、野菜を持って走る件と言い、服部の家名が全く役に立たなかった件と言い、今回もギャグシーン多めの「笑ってはいけない伊賀越え」となりました。
本多正信との再会
伊賀の里に辿り着いた家康一行は囚われてしまいます。そこで再会したのは、三河を追放された本多正信。後に家康の参謀として活躍する男です。伊賀の棟梁・百地が今まさに家康の首をはねようとするところに、この正信が登場してきました。
信長生存の噂
ここで正信は信長生存の噂を巧みに利用して、百地を惑わせます。光秀は信長の首を取れなかったという事実をうまく利用しているわけです。正信は百地を迷わす一方で、さっさと斬れと促しもします。このあたりの言動に、家康を助ける一辺倒ではない複雑な心情があります。助けるか殺すか天秤が揺れ動いているような感じです。
これに対し、家康は「信長は死んでいると思う」とした上で、信長の首を取ることの重要性や家康を助けることで伊賀衆にもたらされる利を説きます。これで伊賀の信用を得て危機を脱しました。
家康と光秀
家康と光秀の対比が際立った回でもありました。家康が捕まった時、家臣たちは家康と名乗り家康をかばおうとします。穴山梅雪も家康の名をかたり、光秀軍に殺されてしまいました。家康を殺されてなるものかと思ってくれる人の何と多いことでしょう。しかし家康は「わしが家康じゃ」と名乗るのです。
一方、光秀は落ち武者狩りの農民たちに出くわした際、明智ではないと自ら言い張ります。いかにも小悪党らしい幕切れです。家康と光秀、わかりやすい対比があります。
不気味な秀吉
殺された光秀の首は秀吉の前に差し出されます。秀吉は「明智殿、今までで一番ええ顔しとるがね」と言います。この時の秀吉のセリフと表情が実に恐ろしい。秀吉の恐ろしさは不気味さに置き換えることができます。信長は恐ろしくはあったが不気味ではありませんでした。秀吉は不気味なのです。ホラー映画とかサイコスリラー映画的な怖さがあります。
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