どうする家康21話感想

どうする家康の第21回「長篠を救え！」を見ました。感想を書いていきたいと思います。

「まだ見ていないのでネタバレされたくない」という方は読まないようにしてください。

鳥居強右衛門

今回の主役は、何といっても岡崎体育さん演じる「鳥居強右衛門」でしょう。彼を描くために1話費やしたと言っても過言ではないくらいです。

もし将来「どうする家康名場面集」みたいなのをやったら今回の話は必ず入りそうな気がしますね。そのくらい印象が強く、好演していました。岡崎さんがこれほど演技が上手いとは知りませんでした。今後の活躍に期待したいところです。また大河の登場人物でキャラソンがあったのは彼が初めてではないでしょうか。岡崎さんが歌手だからこその演出だと思います。

強右衛門はとてもキャラが立っていただけに、この1話で退場となるのは残念です。このドラマは死ぬキャラをめちゃくちゃ立てて、視聴者に強烈に印象付ける傾向があります。

ろくでなしが奮い起こした勇気

強右衛門はろくでなしという芳しくない評価を周囲の人々からされています。実際、岡崎にいる間もこのまま逃げようかなどと考えていたりもします。しかし亀姫に感化され、考えを改めます。しかし武田に捕まって、また裏切ろうとしてしまいますが、最後の最後で勇気を奮い起こして仲間のために殉じました。

　この二転三転する強右衛門の心情というのが、いかにも凡人らしくていいです。決して英雄ではなく、どこにでもいそうな普通の人として描き出しています。その凡人が奮い起こした勇気が長篠の兵たちに伝染し、武田軍に一泡吹かせるというなかなか感動させるストーリーとなっています。

信長が月代＆洋装に

今回から信長が月代＆洋装になりました。「なんじゃその格好は！」などと家康がツッコんでくれるかと思って見ていたらツッコんでくれませんでしたｗ

岡崎城を訪れた信長はとても下手に出ていて気持ち悪かったのですが、秀吉によれば「とても機嫌が悪い」そうです。下手に出た信長は秀吉よりもさらに不気味でした。

やはり今回の話で見逃せないのは、信長が家康に家臣になれと迫るシーンです。家康は真っ向から拒否するわけですが、考えてみると信長と面と向かってNOを突きつける人間はもう家康しかいないのではないかと思います。秀吉は何とも言えない不気味さはありますが、信長に真っ向から対立しようとはしないでしょう。信長の周りは彼に意見できる人間はおらず、イエスマンで固めたような感じになっているのではないでしょうか。

信長は家康との同盟関係を気に入っていると私は見ていたので、今回の「家臣になれ」は意外でした。あるいは家臣にしてもっと身近なところから意見してほしかったのかもしれません。